初心者でもわかる!ウクレレの種類と選び方|サイズ別・形状・音の違いを徹底解説

「ウクレレを始めてみたいけど、種類が多すぎてどれを選べばいいか分からない…」そんな悩みを持つ方は多いのではないでしょうか?
ウクレレは小さくて可愛らしい見た目とは裏腹に、実は種類がとても豊富。サイズや形、弦の本数や材質によって音の響きや弾きやすさが大きく変わるため、自分に合った1本を選ぶことが大切です。
この記事では、ウクレレの代表的な種類とその特徴、初心者向けの選び方やおすすめモデルまで詳しく解説します。
ウクレレの種類は大きく4つに分か
ウクレレの種類は、主に以下の4つのサイズに分けられます。
サイズ | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|
ソプラノ | 最も小さい ウクレレらしい音色 | 初心者 小柄な方 |
コンサート | やや大きめ 音に余裕あり | 初心者〜中級者 男性 |
テナー | 深みのある音色 演奏幅が広い | ソロ演奏向き 上級者 |
バリトン | ギターに近い低音 | ギター経験者 低音好き |
ソプラノ|最もスタンダードで軽やかな音色
全長約53cm。最も一般的なサイズで、軽量&小型。初心者に大人気です。
「ポロン♪」とした軽快な音色で、コード弾きにぴったりです。
- 女性や子どもにも扱いやすい
- 持ち運びや収納もラク
コンサート|初心者から長く使える万能タイプ
全長約58cm。ソプラノより少し大きめで、指板に余裕があります。
音もふくよかで、弾き語りに適しています。
- 男性や手の大きな方にもおすすめ
- 長く使える1本として人気
テナー|音に深みと広がりがある本格
全長約66cm。サイズが大きくなる分、音に深みと迫力が加わります。
ソロ演奏やハイポジション演奏に最適。ステージ演奏にもよく使われます。
- しっかりした音を出したい人向け
- ギターのようにメロディーを弾きたい人に◎
バリトン|ウクレレというより「ミニギター」
全長約74cm。チューニングはギターの1~4弦と同じD-G-B-E。
重厚で落ち着いた音色が特徴です。
- ギター経験者に特におすすめ
- 低音がしっかり響くので伴奏に最適
形状による違い|パイナップル型・カッタウェイ付き
ウクレレには、サイズや材質だけでなく形状にもいくつかのバリエーションがあります。
「パイナップル型」と「カッタウェイ付き」は、音や演奏性に違いが出るため、見た目だけでなく実用面でも注目される形状です。
ここでは、それぞれの特徴や選び方のポイントを解説します。自分の演奏スタイルや好みに合った形を選ぶ参考にしてください。
パイナップル型
ボディが一般的な8の字型ではなく、丸みのある楕円形になっているのがパイナップル型ウクレレです。
この形状は内部の空間が広く取れるため、ソプラノサイズでもふくよかでまろやかな音色が出しやすい傾向があります。
見た目がユニークでかわいらしく、特にハワイらしい雰囲気を楽しみたい方に人気です。音の広がりや温かみを重視する方には、ぜひ一度試してみてほしい形状です。
カッタウェイ付き
カッタウェイ付きウクレレは、ボディの一部(高音弦側)が切り取られたようなデザインです。
ハイポジションの指板(12フレット以上)にアクセスしやすいのが最大の特徴です。
ソロ演奏やメロディ弾きを楽しみたい中級者〜上級者に人気があります。
音への影響はほとんどなく、演奏性を高める形状として機能的。ステージ映えする見た目も魅力で、個性を出したい方にもおすすめです。
弦の本数による違い|6弦・8弦もある?
ウクレレといえば、4本の弦を張った「4弦ウクレレ」が一般的で、初心者からプロまで幅広く使われています。実際に販売されているウクレレのほとんどが4弦で、最もポピュラーなスタイルです。
一方で、音に厚みを加える目的で6弦や8弦のウクレレも存在します。弦が複弦構造(1コースに2本)になっており、よりリッチで響きのあるサウンドが楽しめるのが特徴です。
使用者は一部の中上級者に限られますが、個性的な音を追求したい人にとっては魅力的な選択肢です。
4弦ウクレレ|最も一般的で初心者向き
ウクレレといえば、もっともポピュラーなのがこの4弦タイプです。
初心者からプロまで幅広く使われており、シンプルな構造で扱いやすいのが特徴。コードも押さえやすく、独学でも始めやすいため、ウクレレを初めて触る人には4弦が断然おすすめです。
音色は明るく軽やかで、ウクレレらしい癒しのサウンドが楽しめます。基本のスタイルとして、まずは4弦からスタートしましょう。
6弦ウクレレ|厚みのあるサウンドが特徴
6弦ウクレレは、4弦のうち2本が複弦(2本1組)になっているモデルで、より厚みのある音を出せるのが魅力です。
弦のペアが少し異なる音程にチューニングされているため、ストロークしたときに広がりのあるサウンドになります。
コード弾きや弾き語りで重厚感を出したい人におすすめです。ただし、押さえる弦の数が増えるため、初心者よりはある程度慣れた人向けの仕様といえます。
8弦ウクレレ|音の広がりと響きが魅力
8弦ウクレレは全ての弦が複弦になっており、合計で8本の弦を張るモデルです。
重厚で豊かなハーモニーが出せるため、より「演奏感」を求める中級者以上に人気があります。
ストローク奏法でもメロディ奏法でも広がりのあるリッチな音が楽しめ、録音やライブでも存在感を発揮します。一方で、チューニングや弦交換には手間がかかるため、メンテナンスを楽しめる方に向いています。
6弦・8弦のウクレレは、演奏に厚みや個性を加えたい人にぴったりです。
コードストロークでも音が深く、1本で「伴奏+装飾音」のような演奏が可能になります。
弾き語りで音に迫力を出したい人や、バンドの中でウクレレを際立たせたい人におすすめです。ただし、弾きづらさやチューニングの難しさもあるため、基本の4弦に慣れてから挑戦すると安心です。
材質による音の違い|木材選びもポイント
ウクレレは、見た目やサイズだけでなく、使われている木材(材質)によって音色が大きく変わります。やわらかく温かみのある音、明るくはっきりした音、落ち着いた深みのある音——同じ弾き方をしても、材質によって響き方は様々です。
とくにこだわりたいのが「トップ材(表板)」の種類。自分の好みに合った音を見つけるためには、材質の特徴を知っておくことが大切です。
ここでは、ウクレレに使われる代表的な木材ごとの違いや、初心者向けの選び方をご紹介します。
- コア材:明るくてキラキラした音(ハワイ伝統)
- マホガニー:柔らかくあたたかい音
- スプルース:はっきりとした輪郭ある音
- メイプル・ローズウッドなどその他の材質
コア材|明るくてキラキラした音
コア材(ハワイアンコア)は、ウクレレ発祥の地・ハワイで古くから使われている伝統的な木材です。
明るく乾いた音色と、キラキラしたハリのあるサウンドが特徴で、まさに「これぞウクレレ」と感じられる音を楽しめます。木目も美しく高級感があり、見た目にもこだわりたい人におすすめです。
価格はやや高めですが、長く愛用できる1本として選ばれることが多い素材です。
マホガニー材|やわらかくあたたかい音
マホガニー材は、ウクレレ初心者から上級者まで幅広く人気のある木材です。
音は丸みがあり、柔らかく温かみのあるトーンが特徴。優しく包み込むような音色で、弾き語りにもぴったりです。音のバランスが良くクセが少ないため、初めてのウクレレにも適しています。
比較的手頃な価格帯のモデルにも多く使われており、入門用としても非常におすすめの材質です。
スプルース材|はっきりとした輪郭ある音
スプルース材は、ピアノやギターにも使われることの多い木材で、音の立ち上がりが良く、明るくシャープな音色が出ます。メロディーラインをはっきり響かせたい人や、ソロ弾きを楽しみたい人に特に向いています。
高音の抜けが良く、音量もしっかり出るため、演奏の表現力を重視したい方におすすめです。ただし、ウクレレの柔らかい音色を好む人にはやや硬質に感じられるかもしれません。
メイプル・ローズウッドなどその他の材質
ウクレレには他にも、メイプルやローズウッド、シダー、オバンコールなどさまざまな木材が使われています。
- メイプル:クリアで明るい音が特徴で、見た目も明るくポップな印象
- ローズウッド:低音に厚みがあり、落ち着いた響き
上記のようなウクレレの材質は音色に個性を出したい方や、デザインにもこだわりたい中・上級者に人気です。
好みに応じて、自分だけの音を探す楽しさもあります。
初心者におすすめなのは、バランスの取れたマホガニー材です。やわらかく扱いやすい音色で、コードの響きをしっかり感じることができるため、練習にも最適です。
コア材はハワイアンな雰囲気を楽しみたい人や、本格的に長く続けたい人にぴったりです。
木材は音だけでなく、見た目や価格にも大きく関わるため、予算や用途に合わせて選ぶのがコツです。迷ったら、まずは弾き比べて「好き」と思える音色を選ぶことが何より大切です。
単板(ソリッド)と合板(ラミネート)の違い
- 単板:高音質で、使うほどに音が育つ
- 合板:価格が手頃で湿度に強い
単板(ソリッド)とは|響きが豊かで本格的な音色
単板(ソリッド)は、1枚の天然木から作られた板を使用したウクレレです。木材本来の響きを活かせるため、音の伸びや深みがあり、非常に豊かな音色を楽しめるのが最大の特徴です。
演奏するほど音が育つ「エイジング効果」もあり、長く使うほど味わいが増すのも魅力のひとつ。ただし価格はやや高めで、湿度や温度の影響を受けやすいため、こまめなメンテナンスが必要です。
音質にこだわりたい方、本格的に続けたい方におすすめです。
合板(ラミネート)とは|手頃な価格で扱いやすい
合板(ラミネート)は、薄い木材を何層にも重ねて圧着した板を使ったウクレレです。
音の響きは単板に比べてやや控えめですが、価格がリーズナブルで手に取りやすく、気軽に始めたい初心者に人気があります。また、湿気や乾燥に強く、保管や持ち運びがしやすいというメリットも。外観もきれいに仕上がっており、見た目にこだわりたい人にも◎。
コスパ重視の方や、練習用のサブ楽器として選ぶ人にも向いています。
単板と合板、音の違いは?
音質においては、単板の方が明らかに豊かで繊細な響きを持っています。弾いた瞬間の反応が良く、演奏のニュアンスを表現しやすいため、ソロ弾きや繊細なコードワークに向いています。
一方、合板は音の広がりや余韻では劣るものの、十分に「ウクレレらしい音」を楽しむことができます。日常使いやストローク中心の演奏には合板でも十分満足できます。
用途や演奏スタイルに応じて選ぶのがポイントです。
初心者にはどちらがおすすめ?選び方のポイント
初心者には、まずは合板のウクレレからスタートするのがおすすめです。
価格が手頃で扱いやすく、多少の湿度変化でも壊れにくいため、気軽に続けやすいというメリットがあります。
楽器に慣れてきて、音の深みや表現力を追求したくなったら、単板モデルにステップアップするのも良い選択です。最初から単板を選ぶ場合は、きちんと保管できる環境を整えることが大切。
自分の予算や使用シーンに合わせて、最適な1本を選びましょう。
初心者におすすめのウクレレと選び方
サイズ選びの基本
- 気軽に始めたい → ソプラノ
- 余裕を持って演奏したい → コンサート
- しっかりした音を求める → テナー
おすすめモデル
- Famous FS-1(ソプラノ):日本製の定番、初心者向け
- KALA KA-C(コンサート):コスパ良し、安定した音質
目的別|こんな人にはこの種類!
目的 | おすすめの種類 |
---|---|
気軽に趣味で楽しみたい | ソプラノ |
弾き語りをしたい | コンサート or テナー |
ソロ演奏をしたい | テナー |
ギター経験者 | バリトン |
まとめ|ウクレレは「自分に合う1本」から始めよう
ウクレレの種類は多彩ですが、ポイントを押さえれば選ぶのは難しくありません。
初心者には「ソプラノ」か「コンサート」がおすすめ。使いやすく、ウクレレらしい音をしっかり楽しめます。
ぜひ、自分の手や演奏スタイルに合った1本を選んで、楽しいウクレレライフを始めてください!